教室博日記 No.2074

 2022/02/16(水)

 ゴホンダイコクコガネ

 君津の山中にて。朽木中で越冬していたゴホンダイコクコガネ(写真1)。かなり腐朽が進んだ朽木の中から見つかった(写真2)。

  • 写真1 朽木中のゴホンダイコクコガネ(一緒に写っているのはゴミムシダマシ科の幼虫)
  • 写真2 腐朽の進んだ朽木

 このコガネムシは体長は1センチより少し大きい程度だが、とても立派な角を持つ(写真3)。雄には、頭部に上方に長く伸びた1本の角、前胸には前向きの角が4本並んでいる。カブトムシと同様に個体によって角の長さに長短があるが、この個体の角は立派な方だ。

  • 写真3 立派な角を持つゴホンダイコクコガネ

 獣の糞を餌とする糞虫の仲間で、シカの糞を好む。千葉県内では房総丘陵でしか見られない種だ。夏季に糞やライトに飛来するが、越冬中の成虫を見つけたのは初めてだ。

  • ゴホンダイコクコガネ Copris acutidens(コガネムシ科)

(斉藤明子)