フィールドノート No.2126

 2022/06/03(金)

 これが緋色、色鮮やかなヒイロタケ

 南房総市内の農道にて。色鮮やかなキノコを見つけた(写真1)。

  • 写真1 ヒイロタケ

 傘の上面の縁辺部には色の濃淡が見られ、同心円状の色模様となる(写真2)。

  • 写真2 ヒイロタケ(傘の上面)

 傘の下面はもっと鮮やかな色で、胞子の出る穴は肉眼でわかりにくいほど微細だ(写真3、4)。

  • 写真3 ヒイロタケ(傘の下面)
  • 写真4 傘の下面の胞子の出る穴

 キノコに詳しい同僚に見てもらったところ、これはヒイロタケらしい。黄色みのある鮮やかな赤色は、緋色(ひいろ)と呼ばれる。特徴的な色が名前にも表現されている。よく見かけるキノコで、ヒイロタケの緋色は遠目からでも目立つが、古くなると色褪せて灰色になってしまう。新鮮なヒイロタケが見られて、今日は幸運だった。

  • ヒイロタケ Trametes coccinea(タマチョレイタケ科)

(千葉友樹)