フィールドノート No.2151

 2022/07/22(金)

 コブシの実に騙された

 旧三島小にて。校庭の木に大きな虫こぶのようなものを見つけた(写真1、2)。

大きな虫こぶと思われたもの
  • 写真1
大きな虫こぶと思われたもの
  • 写真2

 虫こぶはアブラムシやハチ、ダニなどの幼虫が寄生することで植物組織が異常に発達したもの。たいていこぶのようになるので、虫こぶと呼ばれる。これはなんと大きな虫こぶかと思い、中の虫を見たくなり教室博物館にひとつ持ち帰りカッターで割ってみた(写真3)。

  • 写真3 これを縦に割ってみた

 すると中から種のようなものが出てきた。これを見て、やっとこれは虫こぶでは無いことに気づいた(写真4)。

  • 写真4 中から出てきた種

 調べてみると、虫こぶだと思ったものはコブシの実だということを知り、自分の無知を恥じた。

 コブシの隣にはエノキの葉に虫こぶがあった(写真5、6)。こちらは間違いなく虫こぶだ。フシダニ(ダニ目)の一種の幼虫が作ったもののようだ。

エノキの虫こぶ
  • 写真5
エノキの虫こぶ
  • 写真6
  • コブシ Magnolia kobus(モクレン科)
  • エノキ Celtis sinensis(アサ科)

(斉藤明子)