フィールドノート No.2167

 2022/09/02(金)

 特大ミヤマクワガタ

 長南町の山中にて。9月に入り、昆虫の姿を見掛けることがめっきり減った。ふと、足もとに黒い大型の甲虫の翅と腹部が目に入った。大きさから最初はカブトムシの死体かなと思ったが、どうやらミヤマクワガタのようだ。

 カブトムシと見間違うほどの幅広い腹部から、これはかなり大型のミヤマクワガタだったに違いない。周囲を見渡すと、前胸の部分を見つけた。これは頭も見つけねばとさらに周囲を探索し、ついに見つけ出した。

 頭部は大型個体に特徴的な大きな張り出し部分を持ち、立派な大顎も残っていた。バラバラの各部を並べて写真を撮った(写真1)。体長は7センチ近いだろうか。

  • 写真1 ミヤマクワガタの死体

 博物館に収蔵されている千葉県産ミヤマクワガタの標本の大きさを測ってみた。大型の個体でも体長が7センチを超えるものは無く、この日見つけた死体はやはりかなりの大型個体だった。このクワガタが生きている時に見つけてみたかった。

  • ミヤマクワガタ Lucanus maculifemoratus(クワガタムシ科)
  • カブトムシ Trypoxylus dichotomus(コガネムシ科)

(斉藤明子)