フィールドノート No.2168

 2022/09/05(月)

 アカボシゴマダラ

 南房総市富山にて。ウツギの枝先にとまったチョウ(写真1、2)。アカボシゴマダラである。

  • 写真1

 アカボシゴマダラは国内では奄美大島にのみ生息する珍しいチョウだが、近年、関東を中心に分布を拡げている。これは人為的な放蝶が原因と考えられている。奄美大島産の在来アカボシゴマダラは「奄美亜種」なのに対して、放蝶されたと考えられるものは中国や朝鮮半島に分布する「原名亜種」であり、外来種だ。この外来アカボシゴマダラは千葉県内でも北部を中心に分布を拡げつつあるが、ここ県南部でも定着しつつあるようだ。

  • 写真2
  • アカボシゴマダラ原名亜種 Hestina assimilis assimilis(タテハチョウ科)
  • アカボシゴマダラ奄美亜種 Hestina assimilis shirakii(タテハチョウ科)

(尾崎煙雄)