ふどきArt


(縄文土器 鉢 縄文時代晩期)

 わが国の縄文時代は、気候の激変による自然環境の変化とともに、本格的な集落の開始、狩猟用の弓矢の開発など、それ以前の人々の暮らしから大きく変化した時代ですが、とりわけ土器の発明こそ、この時代の変化を表わしたものはないと考えられます。土器の発明により人々の食生活が改良され、定住化が可能となり、集落からムラ、やがて「地域」が誕生していきます。
 縄文土器は、土器の表面などに独特の紋様を付け、わが国の器(うつわ)の歴史のなかでも、極めてユニークで美術的なセンス溢れる作品が数多くあります。
写真は、当館資料のなかのひとつ。縄文時代の終わり頃につくられた鉢形土器です。食べ物の盛り付け用に使われた土器ですが、土器の底にまできれいな紋様を付けているのがわかりますか?

(弥生土器 壷 弥生時代後期)
  弥生時代は「米づくり」をはじめた時代ですが、稲作と共に大陸から伝わった農工具は、最初、刃物の部分には石器が多く使われていました。弥生時代には、金属の素材もやがて使われるようになりますが、基本的な形はその後もほとんど変化せず、農業に機械化が導入される現代まで、綿々と同じ道具が伝えられました。逆にいえば、弥生時代から、農作業等の道具は、ほぼ完成された状態で、大陸から伝わっていたと考えることが出来ます。
 その時代の弥生土器は、一言でいえば「曲線美」の美しさが溢れる器(うつわ)といえます。写真は、当館資料のなかのひとつで、弥生時代の代表的な壷形土器です。土器の形状自体も曲線的ですが、外面の紋様には、水の流れるような表現を表わした「流水紋」という紋様が描かれています。この「流水紋」は、当時のマツリに使った「銅鐸」にも同様な紋様が描かれています。