水郷の原風景 もくじへ


写真12 春の水郷 昭和32年(1957) 撮影場所:千葉県佐原市砂場
横利根橋を渡ってすぐのところ、牛を牽いて堤の上の道をゆく。荷は燃やし木であるが、シマでは森や林がなかったことから、大量の枯れ枝や枯れ葉を手に入れるには外部から運び込むほかなかった。それゆえ、薪といえばたいへん貴重で、ムラの祭礼やオピシャ、結婚式やオビトキなど慶事のときでなければ使わず、平素は藁(わら)や葦(よし)・茅(かや)などを利用したものだった。