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写真20 庚戌の大洪水 明治43年(1910) 撮影場所:千葉県佐原市荒川
明治43年(1910)8月、未曾有といわれた大水害がシマを襲った。家を追われた人々は堤防上に仮設小屋を建てるなどして、しばらくは逼伯した生活を強いられた。この洪水は利根川流域のみならず、中部・関東東北地方にも大きな害をもたらしたが、特に関東では死者769名、行方不明78名、家屋全壊2121戸、家屋流失2796戸と惨憺たるものだった。そして、これを契機に明治29年(1896)来の利根川改修計画が改定される運びとなったのである。