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写真47 田うない 昭和初年(1926) 撮影場所:千葉県佐原市加藤洲
うなった田に水を入れている。田うないは、耕起から砕土にいたるまでの一連の作業のことだが、1番うない・2番うないと称し、通常2〜3回にわたって行った。そのうち、1番うないのことは特にカピ田起こしと呼んだ。カピ田とは株田の訛りで、手前の田のように稲株のまだ残った状態の田をいう。これらは、おおむね各集落で祀る水神様の祭り、旧2月15日のオピシャが終わって本格的に取り組まれ、彼岸過ぎ頃までには完了させた。なお、川は加藤洲の新左衛門川で、十二橋巡りのモーター船が見える。