きりひらかれる香取の海
江戸に一大都市を築こうとした徳川氏は、今の東京湾にそそいでいた利根川のたび重なる洪水から当時の江戸を守ろうとしました。このため約60年の年月をかけて川の流れを東へ東へと向け、ついに銚子口から太平洋に押し出す工事を完成させました。これによって古代からの香取の海は急速に土砂の堆積が進み、多くは低湿地の沖積平野とかわり、やがて本格的な開発の手が加えられるようになりました。