水郷の稲作
 江戸時代の水田開発によってきりひらかれた十六島は、水郷とよばれ早場米の産地として有名です。かつての水郷は、低湿地帯として知られ、なかでもその名にふさわしいところは、当博物館が所在する千葉県佐原市の新島でした。新島は、利根川本流と常陸利根川、横利根川に囲まれた川中島で、以前は、エンマと呼ばれる水路が家と家、家と水田を結んで縦横にめぐらされ、サッパ舟という小舟が農作業などに利用されていました。水田は水面よりわずかに高いだけなので、農家の人々は、年々なやまされる梅雨や台風による水害と戦いながら、稲作への努力と工夫を重ねてきました。
 現在の水郷は、土地改良によって、エンマは埋められ、用排水路は完備し、乾田化がはかられています。そして、水田の仕事はほとんど機械化されて、大きく変わりました。
水郷の稲作風景 ミニチュア模型・展示資料 田植え準備
水郷の稲作風景 ミニチュア模型・展示資料 田植え
水郷の稲作風景 ミニチュア模型・展示資料 稲刈り
水郷の稲作風景 ミニチュア模型・展示資料 調整