千葉県立中央博物館大利根分館 収蔵資料

 水汲み風景写真   香取市水郷町 昭和31年(1956)


 『写真集 水郷の原風景』から 編集千葉県立大利根博物館 発行大利根博物館友の会 1995
 田に水を入れるのは当時大変きつい労働で、田植え前の四月から刈り入れ直前の八月中頃まで、農作業の八割近くが水汲み作業に費やされたといわれるほど大事で、骨の折れる仕事でした。水量や場所によっても作業効率は異なりますが、一段(約9,92a)の田に水を入れるのに、約1〜3時間かかったといわれます。また、降雨の度合いによっては田に水が入りすぎてしまい、苗が水没してしまうような場合には逆に設置してわざわざ汲み出すことにも使われました。