第2回 関宿藩藩札

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 藩札は、江戸時代に諸藩が領内の通貨不足を補うために発行した兌換紙幣で、寛文元年(1661)、越前福井藩が最初に発行して以来明治初期までに200余の藩で発行された。発行に際しては領内に藩札会所を設け、領内外の豪商を札元に登用して運営させた。
  関宿藩でも各種の藩札を発行したが、現在確認されているのは次の3種類である。
  A、B・・・銀1匁札、銀5分札

A:銀1匁札(表) A:銀1匁札(裏) B:銀5分札(表) B:銀5分札(裏)

 ともに文政10年(1827)、関宿藩飛地和泉国伏尾(大阪府堺市)で発行された銀札で、裏面に地元商人で札元「中辻吉兵衛」の名が見られる。
  余談だが、終戦時の内閣総理大臣鈴木貫太郎は、慶応2年(1867)に伏尾の久世陣屋で生まれた。
  C・・・銀1匁札

C:銀1匁札(表) C:銀1匁札(裏)


  関宿藩本領地で通用した銀札で、発行年は不詳である。裏面2か所に押印されている「喜」は関宿向下河岸の回漕問屋喜多村藤蔵家(喜多藤)のものと推定され、同家が関宿本領地において札元の任にあったと思われる。なお、現存が確認されている本領地札はこの1点のみで、大変貴重な資料である。

   成稿後、本領地藩札がもう1種類(銀5分札)現存することは確認された。→参照

(学芸課 島田 洋)


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