出土遺物巡回展 房総発掘ものがたり |
会 期 | 平成15年1月5日(日)〜2月2日(日) | |
会 場 | 当館2階企画展示室 | |
解説会 | 1月19日(日) 1月25日(土) いずれも午後2時から |
主 催 | (財)千葉県文化財センター (財)君津郡市文化財センター (財)香取郡市文化財センター (財)千葉市教育振興財団埋蔵文化財調査センター 巡回展開催館 |
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後 援 | 千葉県教育委員会 (財)千葉県社会教育施設管理財団 千葉県文化財法人連絡協議会 | |
問合せ | (財)千葉県文化財センター資料部資料課 電話043-422-8811 |
私たちが暮らしている千葉県は古くから多くの人びとがさまざまな歴史と文化をはぐくんできました。これらの人びとの足跡は 今日では“遺跡”となり、地中に埋もれており、発掘調査によって私たちの眼の前に現れてきます。 千葉県では年間約500件以上の発掘調査が行われ、貴重な成果が多く得られていますが、調査成果を間近に見る機会が少 ないのが現状です。そこで今回は県内で発掘調査が行われた遺跡のなかから注目される遺跡を選び、より多くの方々に御覧 頂くため県内各地の博物館を展示会場として「出土遺物巡回展」―房総発掘ものがたり―を企画いたしました。展示された考 古資料の中から先人の生活や文化の一端にふれ、房総の歴史を実感していただければ幸いです。 |
出展遺跡一覧 | |
東峰御幸畑西遺跡 成田市東峰字御幸畑 | 千葉県文化財センター調査 |
利根川の支流取香(とっこう)川最上流部、標高40mの台地上から、旧石器時代〜奈良・平安時代の遺跡が見つかりました。49か所の旧石器集中地点や縄文早期、弥生後期、奈良・平安時代の住居、製鉄遺構の調査が行われました。 | |
三輪野山貝塚 流山市三輪野山 | 千葉県文化財センター調査 |
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江戸川の東岸、標高約20mの台地上に所在する縄文時代後期〜晩期の貝塚で、住居や縄文人の墓の跡が検出されました。貝塚の中からは、タイやフグ・猪・鹿・猿・鯨・鴨などの骨が発見され、当時の食べ物がわかりました。 |
多古台遺跡群NO.3地点 多古町多古字源氏堀 | 香取郡市文化財センター調査 |
多古町中心街の標高約40mの台地上に存在し、古代は下総国と上総国の国境に当たります。縄文時代から奈良・平安時代の住居跡や古墳、中世の城跡の調査を行いました。古墳から出土した副葬品からは当時の有力者に対する葬送の様子がうかがえます。 | |
大山台古墳群 木更津市請西字大山台 | 君津郡市文化財センター調査 |
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矢那川中流南岸、標高約20〜50mの丘陵上に広がる古墳群で、57基の古墳の調査を行いました。古墳からは製鉄の武器・馬具・農工具類のほか、勾玉や切子玉の玉類、銅鏡、土師器、須恵器などが出土しました。 |
鳴神山遺跡 印西市戸神字大野 | 千葉県文化財センター調査 |
印旛沼に注ぐ戸神川に面する標高約25mの台地上に存在し、縄文、弥生、古墳、奈良・平安時代の遺跡です。遺跡の中心は奈良・平安時代の集落跡で、大量の墨書土器(内・外面に墨で文字等が書かれた土器)が出土しており、印旛郡船穂郷(現印西市船尾付近)に属するムラと考えられています。 | |
大崎城跡 佐原市大崎 | 香取郡市文化財センター調査 |
佐原市の南部、香西川に面した標高約40mの台地に鎌倉時代末期に造られた城です。今回の調査では護岸や濠跡・盛り土をした居住地が見つかりました。護岸工事は14世紀末頃行われ、当時使った木製品や陶器・茶臼などが発見されました。 | |
生実城跡 千葉市中央区生実町 | 千葉市教育振興財団文化財調査センター調査 |
西に東京湾、南に土気街道・茂原街道、村田川など水陸交通の要所で、上総・下総の国境に位置し、標高約20mの台地上に立地しています。室町時代頃から明治4年の廃藩置県まで存在し、城跡総面積は32万平方メートルに及びます。一部分の調査でしたが、当時の生活がうかがえる皿や鉢・花瓶・香炉などの陶器が出土しました。 | |
当館以後、この巡回展は次の会場・会期で開催されます。 ○県立上総博物館:2月8日(土)〜3月9日(日) 電話0438-23-0011 ○県立安房博物館:3月15日(土)〜4月20日(日) 電話0470-22-8608 |