ゴテンアナゴの仲間の稚魚

ゴテンアナゴの仲間のレプトケファルス幼生

 ゴテンアナゴは全長約60cmに達するウナギ目アナゴ科の魚で、日本各地の浅い海の砂泥底に生息しています。
 ゴテンアナゴの仲間の稚魚は、他のウナギやアナゴの仲間と同様、上の写真のように木の葉のような薄い体をしています。このような形の稚魚はレプトケファルス幼生と呼ばれており、底生生活をする親とは異なり、浮遊生活をしていることが知られています。
 上の写真で、体の後ろから伸びている細い糸状のものは、腸の一部です。ゴテンアナゴの仲間のレプトケファルス幼生では、このように体から腸がはみ出してしまうものがあります。この体の外にはみ出してしまった腸のことを、外腸(がいちょう)と呼びます。他にも、カレイ目ウシノシタ科の仲間などの稚魚でも、このような外腸を持つものがあることが知られています。

なんでこんな形なの?

 薄い体は、流れに乗ってより遠くまで移動するのに役立っているのだろうと考えられています。

 体の外にまで出る長い腸があると、エサの豊富なときに、より多くの餌を食べることができるのかもしれません。また、同じ量の餌から、より多くの養分を吸収できるとも考えられます。


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