ミツマタヤリウオの仲間は、深海に産する種類がほとんどで、私たちにはあまりなじみがない魚です。この仲間は、北太平洋の温帯海域に広く分布し、水深約400〜800m付近を遊泳しています。雌は体長50cmに達しますが、雄は5cm以下と、雌雄で体長が大きく異なります。非常に大きな口を持っており、他の魚などを丸飲みします。
さて、ミツマタヤリウオの稚魚は、特に左右の目が長く飛び出しています。上の写真で、頭の部分から伸びている枝状の先端部のふくらんだところが目で、親の姿とはずいぶんかけ離れています。成長に伴い、この飛び出している部分は短くなっていきます。
なんでこんな形なの?
ミツマタヤリウオの稚魚の目が飛び出る理由については、実はまだよくわかっていません。来館者へ行ったアンケートでは、「周囲をよりよくみるため」との回答が多く、専門家の中にもこのように考えている人が少なくありません。真相はいかに?