日本の周辺には、約4千種類の魚がすんでいます。このうち、稚魚の形が知られているのは全体の1/4程度で、それらの生活の様子までわかっている種類はさらに少なくなります。
わかっているものをいくつか紹介すると、カレイやヒラメの仲間は、目が体の両側にある時期には、海底にいるのではなく、水中を泳いでくらしています。また、沿岸の岩場でくらしているイシダイやカワハギも、稚魚の時期には、海面をただよう「流れ藻(ながれも)」のまわりでくらしています(下写真)。さらに、川にすむウナギは、はるか南の海でうまれ、稚魚の時代に黒潮にのってはるばると日本までやってきていることが最近になってわかりました。稚魚は、大きさや形だけではなく、生活そのものも親とは異なっているのです。
![]() 流れ藻に付くイシダイの稚魚 |
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![]() ウナギの仲間のレプトケファルス幼生 |
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ウナギ |