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 太平洋・東京湾・利根川・江戸川と四方を水で囲まれた房総半島は、温暖で風光明媚な景観と都心に近いという地の利から、これまでに多くの画家によって、自然景観や風俗が描かれてきました。
特に明治時代に入ると、洋画の発展と同時期に半島を巡る鉄道が次々に開通し、多くの画家たちが、房総を絶好な写生地として注目するようになりました。 日本近代洋画の先駆者の1人である浅井忠も工部美術学校の学生であった頃から、少年期を過ごした佐倉・印旛沼や半島南部の安房白浜などの景観を描いています。
また、明治22年に浅井らが立ち上げた明治美術会やその流れをくむ太平洋画会、明治29年に黒田清輝が設立した白馬会は風景画を描くことに重きを置いていたため、そこに所属する多くの作家がこぞって房総を訪れました。
ただ、一口に房総と言っても房総半島は広く地域による景観も全然違います。まずは、それぞれの地域の特徴を紹介しながら実際に描かれた作品を見ていくことにしましょう!