柏市水砂遺跡


中期の竪穴住居跡は5軒と少なく、阿玉台式期前半3軒と後半の2軒で構成されています。前者は、円形や楕円形の平面形で、屋内炉がなく、床面中央に主柱穴が見られます。後者は、隅丸方形と円形の平面形で、周溝と屋内炉を伴っています。

人面と思われるこの資料は、土器の把手となる可能性が高いのですが、土偶と同じような顔面表現をしています。正面の前頭部を欠いていますが、ゆるやかな三角形状の頭部を持つものと思われます。両耳の下位に穴が開けられています。頭頂部内側はへこんでおり、竹管工具による刺突が見られます。胎土中に比較的多くの雲母を含み、目の周辺を巡る細い角押文(有節線文)などの特徴から、阿玉台式期前半段階の把手と思われます。