柏市聖人塚遺跡


ふぁ この遺跡での竪穴住居跡等は、北西から流れ込む小河川が分岐する沖積地を望む台地縁辺部に集中しています。早期~晩期の遺物が見つかっていますが、主体を占めるのは、中期前葉~中葉の遺構・遺物です。

当該時期の遺構としては、中期前葉の竪穴状遺構2基と中期中葉の竪穴住居跡14軒、竪穴状遺構3基などが調査されています。

こられの土器は、縄文時代中期中葉(約5,000年前)の神奈川県相模原市の勝坂遺跡を標識遺跡とした「勝坂式土器」の影響が部分的に認められます。

この遺跡の大きな特徴としては、多量に発見された石器があげられます。黒曜石の大形の石核や剥片が目立ち、その多くは神津島産と考えられます。しかしながら、石鏃の大半が黒曜石でありながらも、神津島産は少なく、信州系やその他の石材が主体となります。このことから、神津島産の黒曜石を使った石鏃は遺跡外に運び出されたものと思われます。