「みせ」の意味


 もともと「みせ」とは、商品を並べた棚の「見世棚」を指す言葉です。この見世棚が建物(小屋のようなもの)の外に置かれていたものが、商品が多くなると、建物の中にまで置かれるようになり、見世棚が置かれている建物そのものを「みせ」と呼ぶようになりました。よく店が「たな」と呼ばれ、「店子」という言葉も残るのはこのためです。商業が発達し、都市で常に商いができるようになってくると、店は次第に堅牢な建物へと変わっていきました。商品を並べるだけでなく、商品を収蔵し、人が住まう場所へと変わってくると、店の形はそれまでの店とは大きく様変わりしていきました。こうした変化も、この時代から始まりました。