小正月(コショウガツ)
小正月の多様な行事の代表的なものとしては、1、餅花(モチバナ)といった作物の豊かな実りを予祝する行事。これは、年の始めにあらかじめ豊作を祈ろうとするものです。マユダマ、モメンバナというように、その地方で特に豊作になってほしいものの名前が行事についているものもあります。きまった木を切り、技にまるめた餅をさして花が咲いたようにするのが一般的です。2、豊凶の占いの行事。3、サギチョウ・鳥追いなどのように病気や災いを除こうという行事。4、秋田のナマハゲのように各家を訪問する行事があります。この時期は太陽の力も弱まっていて人々の力も衰えていました。そのような時期には恐ろしい鬼が歩き回ると考えられていました。もし、鬼がきた場合は、大事にもてなして帰っていただきます。快く迎えることで今年の豊かな収穫を約束してもらおうとしたのです。 
上総の農家−山武郡大網白里町砂田の事例
綿の豊作を願い、ナラの木に餅を飾り付けた木綿(きわた)を行います。
下総の農家−佐倉市井野の事例
14日に、クリの木に小さくまるめた白い餅をたくさんならせます。特徴的なのは、オテントウサマといって大きな餅を木のてっぺんに一つならせることです。
安房の農家−安房郡三芳村谷向の事例
木綿の豊作を願いイボタノキに紅白の餅を満開の花ように飾り付けました。
商家−佐原市下宿・新橋本、印旛郡栄町安食の事例
佐原の町場では、コショウガツという言葉は聞かれなかったようですが、商売繁盛を願って成り木餅を飾る店もありました。15・16日は「藪入り」で住み込みの奉公人は着物を一揃いや小遣いをもらい仕事が休みになる日でした。日頃は入れない食堂で食事をして休みを楽しみました。また、年少の小僧は久々に親元に帰れる日でもありました。