水口まつり(ミナクチマツリ)・タナドイマツリ
この行事には、依代(神様が依りつくもの)として木の枝や季節の花を立て、焼き米を供える風景がよく見られます。香ばしい香りのする焼き米は、種蒔きの残りの稲の種を煎って殻を除いたもので、蒔いた種が鳥に食べられないよう、代わりのエサとして食べてもらう意味があるといわれています。
千葉県では、こうした行事をミナクチマツリ(水口祭り)とか、タナドイ、タネマキビヤリなどと呼ぶ所が見られます。タナドイとは、種を蒔く時期という意味で「種時」がなまったものとも考えられ、供える焼き米のことを指す所もあります。タナドイマツリともいいます。また、タネマキビヤリのヒヤリとは、その日を籠もって遣り過こすという意味でしようか、会食のことを指す言葉として上総地方などで使われます。 
上総の農家−山武郡大網白里町砂田の事例
田の神の降りる聖域を示すために、水口にはとっておいた正月飾りを立て、イボタノキ、ヨシ、季節の花、そして焼き米を供えます。
安房の農家−安房郡三芳村山名の事例
水口にお札を挟んだ竹と季節の花を立ててやはり焼き米を供えます。また、当日は焼き米と小豆を煮て作った粥も食べます。同じ安房郡でも、千倉町川口地区では、ナワシロマツリといって、水口に小さく作った米俵を2つ置き、その上にご飯を供えました。