新箸(ニイバシ)
新箸と行事と源頼朝の伝説との関係は、その内容から作物の豊作と関係のあると考えられることから、行事もそういう願いがこめられたものだといわれています。また、新箸の伝承が神奈川県の三浦半島から千葉県一帯に見られることは、頼朝が石橋山の戦いにやぶれて安房国へ逃れ、やがて上総国、下総国と、在地の領主達の力を得て再び勢力を盛りかえしていく過程と重ねあわせるとき、後世の創作にしろ面白い伝説といえますo
新箸に似た行事としては、栃木県芳賀郡などに伝わるアヲヤバシ(青屋箸)があります。青いススキの箸でうどんを食べる行事で、そうすれは長生きできるといわれいます。ススキがすくすくのびる植物であることから、それにあやかったものと思われます。
上総の農家−山武郡大網白里町砂田の事例
ある農家ては、7月27日(旧暦では6月27日。現在は新暦なので月遅れで行われている)の朝、裏山から刈ってきたススキで家族で使う分の箸と仏壇に供える箸を作り、その箸で朝食には赤飯を食べます。箸を作った後のススキの残り(穂の部分)は束ねて新箸や赤飯とともに仏壇に供えます。この家では、こうすることで無病息災とその年の豊作とを祈願するといわれています。