サナブリ |
現在のように機械で田植えが行われる以前は多くの労働力を必要としたため、ユイ=結と呼ばれる相互扶助の関係が複数の農家で作られ、より早く効率よく作業を行える社会を築いてきました。共同作業者に対しては対等の関係であり、提供された労働に対しては慰労する必要もあります。もちろん、労働力の提供は相互に行われます。そこで田植えが無事に終わったことを区切りとして、サナブリではボ夕餅などを作って手伝ってくれた人たちに振るまうことも行われたのです。 サナブリには、実施する単位によって、村全体で行う村サナブリや家ごとの家サナブリに分けることができます。村サナブリともなると日を決めて実施し、その日は村中が休息日となることもあります。田植えが終わるということは、一つ肩の荷が降りるということでもありました。 |
上総の農家−山武郡大網白里町砂田の事例 |
下総の農家−印西市浦部の事例 |
安房の農家−安房郡富山町平久里下の事例 |