2)シアノバクテリア(ラン藻)
ネンジュモ属 Nostoc: 概ね球形の細胞が数珠状に連なって,通常は透明の分厚い粘液鞘に埋もれる.地衣体の髄層が異形菌糸組織化すると,糸状体は強く折りたたまれ,数珠状であることが分かりにくくなることが多い.
コバノアオキノリLeptogium moluccanum
var. myriophyllinum
地衣体断面
ヒメトサカノリ(ヒメトサカゴケ)
Scytinium lichenoides
地衣体裂片横断面
ムニンヒメイワノリ
Lempholemma boninense
子器周辺の地衣体断面
クロオコッキディオプシス Chroococcidiopsis:
タテゴケ
Peltula euploca
の地衣体断面
グレオカプサ Gloeocapsa: 腎臓形から球形の細胞が二分裂を繰り返す.2つの嬢細胞が対をなし,地衣体表面近くでは各細胞は着色した粘液鞘に包まれる.
スミツブノリ
Phloeopeccania japonica
モツレノリ
Pyrenopsis conturvatula
の地衣体
アカツブノリ
Synalissa symphorea
リゾネマ Rhizonema: 低い円筒形でやや膨れた(樽形の)細胞が連なった糸状体を形成する.かつては,スキトネマ Scytonemaとされていた.
フランネルゴケ/Dictyonema moorei
の糸状の地衣体: この写真では地衣体(糸状体)には,1本の糸状体(フォトビオント)が包まれている
ケクズゴケ/Leptogidium dendriscum
の末端の分枝: 地衣体分枝には,複数の糸状体が包まれ,糸状体と細胞は変形している
スチゴネマ Stigonema: 概ね等直径の細胞からなる糸状体を形成するが,全体が固い褐色の粘液鞘で包まれる.
カタマリケゴケ
Spironema revertens
の微小な樹状の地衣体