生態園のご紹介 千葉県立中央博物館

 アカマツ林
 コナラ林とならぶ里山の二次林です.自然の状態では山の尾根筋や岩れき地のような痩せ地にのみ安定して成立します.アカマツは乾燥や貧栄養に強く,生長が早いため,自然災害や森林伐採によって空き地ができたとき,いち早く侵入して林をつくります.こうしたアカマツ林は,放っておくとやがてシイ林・カシ林などに移行してしまいます.しかしアカマツは建材として有用であったため,定期的な下刈りによって人為的に維持管理されてきました.こうした二次林としてのアカマツ林は,特に瀬戸内地方に発達し,関東では群馬や栃木に多く見られます.千葉県では北総台地を中心に分布していますが,最近では少なくなってきています.その原因として、いわゆる松くい虫(マツノザイセンチュウ)による松枯れなどがあげられます.

 生態園では,アカマツを中心にヒサカキ,カマツカ,キハギ,ムラサキシキブなどが植えられています.下の写真は,アカマツの雄花です.

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