千葉県立中央博物館生態園植物群落園照葉樹林

植物群落園 千葉県立中央博物館

 照葉樹林(タブノキ林,スダジイ林,アカガシ林)
おもに関東より西にみられる常緑広葉の自然林です.現在,神社仏閣の周りに「鎮守の森」として残っているのがそれで,人間が切り開く前は関東から九州までの低地を広く覆っていたと考えられています.林内では昼間も薄暗く,樹木が密に茂っています.低地ではスダジイが卓越しますが,丘陵地ではカシ類(アカガシ・ウラジロガシ等)が増え,沿岸部ではタブノキが多くなります.これらの木は,厚くテカテカ光る葉をもつことから照葉樹とも呼ばれています.これは葉の表面に発達したクチクラによるもので,ヨーロッパなどの常緑樹にはみられない特徴です.このような照葉樹林帯における焼畑農耕文化として始まったのが縄文文化である,とされることから,照葉樹林は日本文化をはぐくんだ自然として注目されています.

生態園では,順路にそってタブノキ林,シイ林,カシ林が現れ,その間にヤブニッケイ,アオキ,ヤブツバキ,ヒサカキなどの常緑樹が植えられています.


[もどる]