保温折衷苗代

 撮影年月日:1955年頃

 撮影場所:千葉県君津市市宿

保温折衷苗代(ほおんせっちゅうなわしろ)という、稲の苗を育てる苗代の写真。言葉のごとく、苗代を保温して稲の成長を促進するもの。水利のよい田んぼに短冊形の苗代を作り、種もみを蒔き、その上に砂とクンタンと呼ばれる、もみ殻を燃やして炭にしたものをまいた。その上に油紙やビニールをかぶせた。保温折衷苗代の普及によって、4月末の種まきが、4月半ばまで早くなった。それにより、稲の早植が可能になった。現在では、育苗機によって、3月中に種まきが行われ、4月後半には田植えをおこなっている。

提供:木曽野正勝氏