撮影年月日:1940年代-1980年代
撮影場所:千葉県千葉市中央区千葉寺町
千葉市中央区にある千葉寺は709年創建とされる古刹です。境内には高さ約30mとされるイチョウが見られ、県指定の天然記念物となっています。イチョウは古い形質をもつ植物で、1895年に東京大学の平瀬作五郎により種子植物としてはじめて鞭毛で遊泳する精子をもつことが発見されました。日本には千年程前に大陸から持ち込まれた移入種です。強健で抵抗性や耐寒耐暑性もあり、燃えにくく耐火性もあることから神社仏閣・公共施設などへ、また街路樹として日本各地で広く植栽されています。千葉寺のイチョウは「乳柱」などと呼ばれる、老木特有の枝から垂れた円錐形の気根状突起を持つことでも有名で、安産や子育ての信仰対象ともなってきました。

撮影:吉野章郎氏