【外部形態】地衣体は痂状．基物上に広がり，割れず，日陰ではほぼ緑色で湿るとゼラチン化し（半透明になり），より日向ではやや濃い灰緑色からほぼ黒色，時に褐色，黒斑のためサメ肌状に見える．黒斑は点状で，密に生じ，概ね直径0.01 – 0.02 mm．

子器は被子器．基部のみ地衣体に埋もれ，半球形から，頂部が丸い円柱状（孔口部が窪まない），直径0.25 – 0.4 mm，ほぼ黒色か緑がかった黒色，しばしば目立たない薄い地衣体を被り，平滑で光沢がある．

【内部形態】子嚢層内菌糸系は孔口付近にのみ周糸が生じ，子嚢間にはない．子嚢胞子は１子嚢中に8個生じ，(9 ‒) 10 ‒ 15 × (4 ‒) 5 ‒ 6 µm，単室，薄壁．

【化学成分】報告なし．

【生態】海岸に特有の地衣類．黒色帯に分布．

【分布】東北（宮城）