さて,この子嚢菌類と担子菌類ですが,決定的な違いは,胞子のでき方です.子嚢菌類が作るのは子嚢胞子,担子菌類では担子胞子です.
子嚢菌類の子嚢胞子: 菌糸が変形した子嚢(しのう)の中に,子嚢胞子はできます.「嚢」という字には「ふくろ」という意味があるように,子嚢という細胞の中に胞子ができます.
担子菌類の担子胞子: 菌糸が変形した担子器という細胞の外側にでっぱった突起の先に,担子胞子ができます.「担」には「になう」「かつぐ」という意味があるように,担子器が担ぐように外側に胞子ができます.シイタケなどでは,ひだの表面付近にできます.
子嚢と子嚢胞子,担子器と端子胞子は,プレパラートを作って顕微鏡で拡大しないと観察することはできません. |
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