生態園の自然 20201029_01

 2020/10/29(木)

 セグロアシナガバチ

本日は快晴で風が弱く、生態園の秋の風物詩:アシナガバチのオスによる、フェロモ ンを出してメスを誘う行動に最適な気候です。アシナガバチ類では越冬するのはメスだけ。すでに巣を離れ単独行動しているオスは、メスを誘うために建物の屋根の角に陣取って、尾部をもちあげてフェロモンを出す特異な行動をします。 この誘引行動は、晩秋の晴天無風/弱風の中でしか見られません。メスはフェロモンの濃度勾配をたどってオスにたどり着くので、強風時は濃度勾配が乱されてうまくいきません。なので無風下でないとこの行動は起きないのです。他の個体がくると追い払おうとして、良い場所をめぐってケンカも起きます。

(林浩二)

 

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