生態園の自然 20220603_22

 2022/06/03(金)

 マルカメムシ卵

ススキ草地でススキの葉裏に産みつけられたマルカメムシの卵です。8個ずつきれいに2列に並べて産みつけられています。2列の卵の間に黒っぽいものがいくつか見えますが、これは腸内細菌カプセルです。母親が卵と一緒に産みつけるもので、中に腸内細菌が入っています。卵から孵化した幼虫は腸内細菌を持っていないので、このカプセルを食べて腸内細菌を獲得します。幼虫が生き延びるために必須のもので、通称「お弁当箱」と呼ばれています。マルカメムシはクズを食べるカメムシで、しばしばクズのつるに密集しているのが見られます。

(尾崎煙雄)

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