生態園の自然 20250619_01

 2025/06/19(木)

 ヒクイナ

15時ごろ鳥類調査ボランティアの伊藤さんが濾過槽橋の奥の舟田池岸を走るそれらしい姿を観察した後、17時ごろから雄の「コ、コ、コ、コココ…」という鳴き声が聞かれました。救急車の音が被って音質が悪いですが、録音できました(音声ファイル)。山本さんと後藤さんによると、6月17日と18日にも、舟田池で鳴いていた声を聞かれたそうです。

「戸を叩く」と形容される本種の鳴き声は、かつて初夏の風物詩として身近な存在で、唱歌『夏は来ぬ』にも「水鶏(くいな)の声」が登場します。しかし、1970年代ごろから1990年代には全国的に減少し、2007年には環境省のレッドリストで絶滅危惧種に指定されました。その後、2010年代に入ってから東日本でもしばしば越冬個体が見られるようになると、同時期から増加に転じ、千葉県でも個体数は回復傾向にあります。近隣の青葉の森公園や都川では近年になって目撃の情報がありましたが、生態園内では初記録です。

  • 【音声ファイル】

(小田谷嘉弥)

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