春田俊郎昆虫コレクションとは?
故春田俊郎氏は、昆虫学、特に蝶、蛾を長年にわたり研究され、北アルプス、南アルプス等の高山の蛾の研究に関しては先駆者として知られています。
1963年には日本鱗翅学会派遣のヒマラヤ調査隊の隊長としてネパールの蝶、蛾の調査、研究にあたり、多くの標本を採集し、分類、分布の研究を進められました。
1983年に都立高校の校長を定年退職されてからは、毎年2〜3回ネパールに出かけて精力的に灯火採集を行い蛾の調査に専念されました。
これらの調査によって得られた膨大な採集品は、春田氏ご自身の他、各分類群の専門家により研究され、その成果は「ネパールの蛾」(全6巻、日本蛾類学会発行)としてまとめられています。
春田氏の日本やネパールの蛾の研究に対する功績は大きく、国内外の研究者からきわめて高い評価を得ています。1996年にはこの業績に対して、秩父宮記念学術賞が授与されています。
春田コレクションは、故春田俊郎氏が30年以上にわたる研究の中で採集された昆虫標本からなり、特にネパールの蛾は世界に誇るコレクションであり、遺族のご好意により中央博物館に寄贈されました。
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