No.081 2002/07/27(土)

 夏のアカガエル


 真冬に田んぼで産卵したヤマアカガエルは、夏の間はどこにいるか?

 答え、森の中。

 夏の間、落ち葉にひそむ昆虫やクモを食べて暮らす。ときには産卵場所から森へ何キロも移動する。冬が近づくと、また産卵場所へ戻る。

 体長4〜6cmのヤマアカガエルにとっては大旅行だ。

 千葉県にはもう1種類アカガエルが棲んでいる。

 それがこのニホンアカガエル。ヤマアカと同じように真冬に田んぼなどで産卵し、夏は森の中で暮らす。体長も同じくらい。

 よく似ているが、背中と両脇腹の境の筋が目のうしろで明らかに折れ曲がるのがヤマアカ。ニホンアカの方はほとんど折れ曲がらない。

 このニホンアカ、落ち葉にまぎれてうまく隠れたつもりなのだろうか。近寄ってもじっとして動かない。

 そこで横顔のアップを撮らせてもらった。“くちびる”の白黒まだら模様がかっこいい。目のうしろに黒い模様。その中にみえる円形が鼓膜。カエルの耳だ。

(K)


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