三島小の校庭に小さい薪（まき）ほどの朽ち木が転がっていた。何気なく割ってみてビックリした。中からクワガタムシの幼虫が出てきたのだ。

   この朽ち木には比較的新しい折った跡があったので、この片割れを捜してしばらく歩き回った。結局片割れは見つからなかったのだが、校庭の隅っこでもっとすごいものが見つかった。

   これはコクワガタのものと思われる産卵痕、コクワガタのメスが木にキズをつけて産卵するときに付くマーク。見つけた朽ち木にはこんなマークが無数に付いているのだ。中には何匹ものクワガタの幼虫が育っていることだろう。

   朽ち木の中を確認したい気もしたが止めておいた。それよりマメに観察して、何とか自然に成虫が出てくるところを見てみたい。

（小田島高之）

　コクワガタ　Dorcus rectus（クワガタムシ科）