No.376 2006/05/24(水)
クロオオアリ女王の悲劇
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クロオオアリの結婚飛行があった。ここ10日ほど天候不順なため、飛びそうで飛ばなかったが、ようやく巣口から羽が生えたオスアリや女王アリ候補がワラワラでて旅立った。クロオオアリの巣口ではスズメ、ムクドリ、カラスがおいしそうに女王アリ候補をついばみ、何とか飛び立ったと思うとヒヨドリがフライングキャッチして、鳥たちは年に一度のご馳走にありついていた。さらに、食いちぎって散乱したクロオオアリの死体をクロヤマアリなどアリたちが巣へ運ぶシーンが観察された(写真左)。結婚飛行がある日は生き物たちが活気づくのを実感した。この様子を撮影していると、アブが何かを抱えて私の近くに下りた。よく見たら複眼が緑色のアオメアブがクロオオアリの女王を捕まえ、体液を吸っていた(写真右)。生々しい・・・。クロオオアリの女王が生き残るのは、ほんの一握りなんだな〜と改めて感じてしまった。
(大木淳一) |
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クロオオアリ Camponotus japonicus(アリ科) クロヤマアリ Formica japonica(アリ科) アオメアブ Cophinopoda chinensis(ムシヒキアブ科) |
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