No.442 2007/03/03(土)

 シマヘビ


dummy    古代中国の暦を源とする二十四節気は、例えば夏の盛りの「立秋」のように、私たちの暮らす現代日本の季節感とは必ずしも一致しない。その中で3月6日頃の「啓蟄」は、実によく実感と対応する。「啓蟄」とは、「土中で冬ごもりをしていた虫が地表に出てくる」という意味。ここでいう「虫」は昆虫だけでなく、クモやヘビやカエルまで含む「小動物」を指す。毎年この頃の山を歩くとさまざまな小動物が動き始めているのに出会う日がある。「昨日まで何もいなかったのに」と驚くほどだ。それがまさに3月6日、という経験が何度もある。しかし、記録的暖冬の今年は、啓蟄を待たずに「虫」たちが動き出したようだ。この日は山道の真ん中でとぐろを巻いたシマヘビに出会った。カメラを向けると、しきりに尻尾を振って音を出して威嚇してきた。すっかり目覚めているらしい。
(尾崎煙雄)
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 シマヘビ Elaphe quadrivirgata(ナミヘビ科)

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