No.686 2009/05/08(金)

 三島小の土場1


dummy  三島小の校庭に楽しい場所ができた。昨年度の5年生が炭焼きをしたときに余った木を、炭焼き窯の脇に積んであるのだ。伐採した木を積んでおく作業場のことを「土場」という。そして、土場はすぐれた昆虫採集場所になる。だから、昆虫好きの間では、木が積んである場所をみな「土場」と呼ぶ。
 三島小の土場にはナラやヤナギの仲間など、さまざまな広葉樹の丸太が積んである。春から楽しみに見ていたが、気温が低く虫は訪れなかった。そして、ようやく初夏らしくなったこの日、虫たちが集まり始めた。
 いちばん目立つのは、体長3センチほどで鮮やかな緑色が美しいミドリカミキリ(写真2)。そして、樹皮にとけ込むような保護色のゴマフカミキリ(写真3)。小さくて黒いのはヒメクロトラカミキリ(写真4)。このカミキリは大きさも色合いも動きもアリに似ている。近くにはクロオオアリもいた(写真5)。そして、光沢のある深い緑色が美しいナガタマムシの1種(写真6)。こうした虫たちを餌とする捕食者も集まる。小さいが動きのすばやいクモはマミジロハエトリ(写真7)。そしてニホンカナヘビ(写真8)。虫の目からみればまるで恐竜のようだ。
 これから夏にかけて、三島小の土場にはいろいろな生きものが集まるだろう。楽しみだ。
 (尾崎煙雄)
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写真1 三島小の土場
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写真2 ミドリカミキリ
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写真3 ゴマフカミキリ
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写真4 ヒメクロトラカミキリ
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写真5 クロオオアリ
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写真6 ナガタマムシの1種
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写真7 マミジロハエトリ
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写真8 ニホンカナヘビ
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 ミドリカミキリ Chloridolum viride(カミキリムシ科)

 ゴマフカミキリ Mesosa myops japonica(カミキリムシ科)

 ヒメクロトラカミキリ Rhaphuma diminuta (カミキリムシ科)

 クロオオアリ Camponotus japonicus(アリ科)

 ナガタマムシ属の1種 Agrilus sp.(タマムシ科)

 マミジロハエトリ Evarcha albaria(ハエトリグモ科)

 ニホンカナヘビ Takydromus tachydromoides(カナヘビ科)

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