No.700 2009/05/27(水)

 コマルハナバチの盗蜜


dummy  君津市清和地区・秋元城址近くに在住の野村さんからの投稿写真。
 野村さん「小型のクマ蜂(写真1)。賢い蜂! 開いていない花を開けて吸っている(写真2)。」
 ハクチョウゲの花を訪れた黒くて毛深いハチ。これはクマバチではなくコマルハナバチだ。少し似ているが、クマバチは胸が黄色く、コマルハナバチはお尻が黄色い。
 おもしろいのは2枚目の写真。開花直前の花の横を囓って穴をあけ、中の蜜を吸っている。花の蜜は花を訪れて花粉を運んでくれる生きものに対する「ごほうび」だ。花にしてみれば、このように横から蜜だけ吸われてはたまらない。だからこのようなハチの行動を「盗蜜(とうみつ)」という。花と虫の関係は「持ちつ持たれつ」なのだが、それは単純な信頼関係ではない。そこがおもしろいところだ。
 (尾崎煙雄)
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写真1
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写真2
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 ハクチョウゲ Serissa japonica(アカネ科)

 クマバチ Xylocopa appendiculata circumvolans(コシブトハナバチ科)

 コマルハナバチ Bombus ardens(ミツバチ科)

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