No.704 2009/06/01(月)

 アリ塚


dummy  君津市清和地区・秋元城址近くに在住の野村さんからの投稿写真。
 野村さん「城山に有ったアリ塚?」
 ケヤキの木の幹を覆う土。誰かが泥を塗りつけたよう。たしかにこれはアリの仕業だ。しかし「アリ塚」ではない。
 幹を覆う土の下にはわずかな空間があって、そこにはヤノクチナガオオアブラムシというアブラムシが棲んでいる。土の覆いを作ったのはアブラムシではなく、トビイロケアリというアリの1種。この土の覆いのことを「蟻道(ぎどう)」という。トビイロケアリは蟻道を作りその中でアブラムシを「飼育」しているのだ。アリには迷惑だろうが、蟻道をちょっと壊して中を覗けば、たくさんのアリとアブラムシが見られるだろう。
 (尾崎煙雄)
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 ケヤキ Zelkova serrata(ニレ科)

 トビイロケアリ Lasius japonicus(アリ科)

 ヤノクチナガオオアブラムシStomaphis yanonis(アブラムシ科)

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