No.744 2009/08/11(火)

 蛾の誘惑3


dummy  この夜は清和地区の山で灯火採集をした。8月も中旬になると、カミキリムシやクワガタのような夏の甲虫類はもう終わりの時期。もはや半分は蛾が目的となってしまった。この日もさまざまな蛾が飛来して楽しませてくれた。
 (尾崎煙雄)

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dummy  写真1 アシブトチズモンアオシャク
 「地図紋」とはよく名付けたものだ。緑と褐色の複雑な配置はたしかに海陸の分布を思わせる。
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dummy  写真2 スジベニコケガ
 小型の蛾。クリーム色の背景に朱と墨の点描で描いたよう。それでいて墨色の直線模様は強い印象。
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dummy  写真3 ベニヘリコケガ
 前種と近縁でよく似た蛾。しかし、よくみれば絵柄がまったく違う。橙色から紅色のグラデーションを背景に、墨の筆を遊ばせたよう。その筆致は繊細。
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dummy  写真4 アカスジシロコケガ
 これもコケガの仲間。白の背景に赤の帯が波打つ。2つの黒点のアクセントが効いている。
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dummy  写真5 ベニヒメシャク
 小型のシャクガ。紫がかった紅色の翅を黄色の帯が縁取っている。紅色の中にも黄色の斑が。
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dummy  写真6 リュウキュウキノカワガ
 やや小型の蛾。なんとも複雑で味わい深い模様。控えめな緑色の斑紋がかえって鮮やかにみえる。
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dummy  写真7 オオシロアヤシャク
 やや大型のシャクガ。色は地味なのだが、この模様は好きだ。地図記号を思わせる黒い線が格好良いのだ。
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dummy  写真8 スカシエダシャク
 やや大型のシャクガ。前後翅とも内側半分が半透明。一見、ぼろぼろなのかと思ったが、そうでもない。
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dummy  写真9 キマダラオオナミシャク
 やや大型のシャクガ。蛾ばかりみていると、これは蛾らしくない気がしてくる。何となくチョウを思わせる模様だ。
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dummy  写真10 オオシラホシアツバ
 泥染めを思わせる深い色合い。一対の白斑。まるで上等の羽織のようだ。
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dummy  写真11 カラフトゴマケンモン
 モノクロームの配色ながら、複雑でメリハリのある模様。雑に描いたらこうはいかない。
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dummy  写真12 ギンモンスズメモドキ
 やや大型の蛾。スズメガに似るが別の仲間。白っぽくみえる4つの斑紋は、じつは銀メッキのような金属光沢。鏡のように反射するので、写真では難しい。
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dummy  写真13 コスズメ
 ジェット機を思わせる体型。「高速で飛ぶ」ことをテーマにデザインすると、こうなってしまうのだろう。
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dummy  写真14 エゾシモフリスズメ
 やや大型のスズメガ。前種に比べるとスピードは落ちると思われる。

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 アシブトチズモンアオシャク Agathia visenda curvifiniens(シャクガ科)

 スジベニコケガ Barsine striata(ヒトリガ科)

 ベニヘリコケガ Miltochrista miniata rosaria(ヒトリガ科)

 アカスジシロコケガ Chyana hamata(ヒトリガ科)

 ベニヒメシャク Idaea muricata minor(シャクガ科)

 リュウキュウキノカワガ Risoba prominens(ヤガ科)

 オオシロアヤシャク Pingasa alba brunnescens(シャクガ科)

 スカシエダシャク Krananda semihyalina(シャクガ科)

 キマダラオオナミシャク Gandaritis fixseni(シャクガ科)

 オオシラホシアツバ Edessena hamada(ヤガ科)

 カラフトゴマケンモン Panthea coenobita idae(ヤガ科)

 ギンモンスズメモドキ Tarsolepis japonica(シャチホコガ科)

 コスズメ Theretra japonica(スズメガ科)

 エゾシモフリスズメ Meganoton analis scribae(スズメガ科)

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