No.826 2010/04/13(火)
ボウソウサワヒシバッタ
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林道脇の崖をたくさんの小さなバッタが這い上っている。ヒシバッタの仲間だ。体長1センチ弱。間近でよく見たところ、どうやらボウソウサワヒシバッタのようだ。「房総」の名を持つ昆虫だ。ヒシバッタ属(Tetrix)のうち、翅が退化して飛べなくなったものを「短翅ヒシバッタ類」という。近年の研究によると、この仲間は関東地方とその周辺で地理的に細かく分化しているらしく、ボウソウサワヒシバッタはその1つで、房総半島固有種。この仲間ではとりわけ眼(複眼)が大きいのが特徴。つぶらな瞳がかわいい、と思うのは千葉県人のひいき目か? ところで、2枚の写真はどちらも同じボウソウサワヒシバッタ。体色や模様の種内変異が著しいのはヒシバッタ類共通の特徴。同種でも同じ模様の個体はいない、といっても過言ではないほど。 (尾崎煙雄) |
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ボウソウサワヒシバッタ Tetrix wadai(ヒシバッタ科) |
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