No.829 2010/04/18(日)

 石の中の小さなリボン模様


dummy  先日、清澄山にハイキングに出かけた時のこと、道端の地層から崩れ落ちている石を何気なく手で割ってみると、幅3ミリほどの、リボンか蝶ネクタイのような黒っぽいものがぽつりと入っていた。
 すぐにピンと来たが、近頃は視力の衰えがひどく、そのときはルーペも持っていなかったため、どうも確信が持てない。帰ってから確認したところ、やはり魚の背骨の化石だった。
 魚の背骨(椎体)はひとつひとつが鼓(つづみ)型をしており、ばらばらになって化石になることも多い.縦に真二つにわれると、断面はリボン型になる。清澄山の主部を形作っているのは、今から約1200万年前〜400万年前に深い海の底にたまった「天津層」や「清澄層」と言われる地層であるが、これらの地層は清和県民の森一帯にも広く露出している。
 以前、別の場所で、清澄層からやはり偶然に小さな深海ザメの歯を見つけたことがあった。今後も天津層や清澄層からは、小さな化石がいろいろ見つかるかもしれない。
 それにしても小さい骨だ。
 (加藤久佳)
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