No.934 2011/04/15(金)

 コハナバチ


dummy  清和県民の森の一角で見つけたコハナバチの巣(写真1)。穴の直径は5ミリ弱。一見アリの巣のように見えるが、そうではない。比較的狭い範囲にたくさんの巣穴が口を開いている(写真2)。巣穴から出てきたのは小さなハチ(写真3)。体長約7ミリ。これはコハナバチの1種だ。雌が地面に巣穴を掘り、花を巡って花粉を集め、穴の中で花粉団子を作ってそこに産卵する。別の場所で、ヒサカキの花で花粉を集めるコハナバチがいた(写真4)。採集してみると、ハチの腹部は花粉まみれ(写真5)。
 多数のコハナバチが飛び回るので、県民の森の利用者から「虫がうるさい」と苦情が寄せられることもあるそうだ。コハナバチは人を攻撃することはまずないし、不衛生でもない。できることなら「春の風物」と思って見守ってやってほしい。じきに産卵の時期が終わり、ハチは姿を消すはずだ。
 (尾崎煙雄)

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写真1
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写真2
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写真3
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  写真4
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  写真5
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 コハナバチの1種 Lasioglossum sp.(コハナバチ科)

 ヒサカキ Eurya japonica(ツバキ科)

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