No.953 2011/07/14(木)

 アサダ


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 清澄山系でアサダの標本を採集した(写真1)。あまり耳慣れない名前かもしれないが、千葉県内では房総丘陵にわずかに自生する温帯の樹木だ。氷河期の生き残りとも考えられている。
 この枝には果実がついている(写真2)。アサダの果実は少し変わっていて、堅果1つひとつが白い袋状の「果苞」に包まれており、数個から10個程度の果苞が穂になっている。この果穂は、なぜか葉の上に乗っていることが多く、そのせいで木の下から見上げても果実がよく見えない。果実のつくこの時期を狙い、長い竿を使って高さ10メートルの木から採取したこの枝は貴重な標本だ。
 (尾崎煙雄)

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写真1
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写真2
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 アサダ Ostrya japonica(カバノキ科)

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