No.981 2011/11/07(月)
ツルニンジン
清澄山系で見つけたツルニンジンの花(写真1)。直径3センチほどの大きな釣り鐘形の花だ(写真2)。 ツルニンジンとは、根が朝鮮人参に似ていることにちなんだ名前。別名「ジイソブ」ともいう。こちらは「爺さんのそばかす」の意。奇妙な名前だと思うが、近縁種の「バアソブ」と比べて花が大きいことから名付けられたとか。バアソブは「婆さんのそばかす」。花の内面のまだら模様をそばかすに見立てたのだそうだ。いずれも信州の方言に由来するらしい。下向きに咲く花の内側をのぞき込まねばわからない特徴(写真3)を老人のそばかすに喩えるとは、なんと奥の深いことか。 ツルニンジン(ジイソブ)もそうそう出会う機会の多い花ではないが、バアソブの方はさらに希少。千葉県内では絶滅危惧種にリストアップされている。 (尾崎煙雄)
ツルニンジン Codonopsis lanceolata(キキョウ科)
バアソブ Codonopsis ussuriensis(キキョウ科)
朝鮮人参(オタネニンジン) Panax ginseng(ウコギ科)