No.1002 2012/03/21(水)

 オオキンカメムシなど


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 坂畑小学校に昆虫が2つ届けられた。近くに住むSさんが「名前を知りたい」と教室博物館あてに持ってこられたのを教頭先生が預かっていてくださったもの。Sさんが家の生垣を手入れしていたら、その中で見つけたのだそうだ。
 写真1はオオキンカメムシ。体長25ミリもある大型のカメムシで、橙色と黒の模様が美しい。南方系の昆虫で、房総半島南部の海岸付近で越冬することが知られている。しかし坂畑小のある房総丘陵では越冬できない。おそらく昨年の夏に飛んできた個体がここで息絶えたのだろう。オオキンカメムシは夏に遠くまで移動する。千葉市内で見つかることもある。
 写真2はウバタマムシ。体長3センチほどの大型のタマムシの仲間だ。色は地味だが、その光沢はタマムシの名に恥じない。幼虫は枯れたマツの材を食べるので、この虫はマツの枯れ木で見つかることが多い。
 2種類とも比較的記録の少ない昆虫で、おかげで県内の分布記録が増えた。Sさんに感謝。
 (尾崎煙雄)

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写真1
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写真2
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 オオキンカメムシ Eucoryssus grandis(キンカメムシ科)

 ウバタマムシ Chalcophora japonica(タマムシ科)

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